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ロ・ディフィス豊穣祭
屋根裏部屋からの景色を堪能した私は一階にいる主人に朝の挨拶をしに行く。
「フィンさん おはようございます。」
「あら ディールちゃん今日は早起きだね。」
「そうですよ!今日はロ・ディフィス豊穣祭ですからね!」
そうなのだ私 -ディール・エテス・ラム-はロ・ディフィスという街に住んでいる。
今日はこの街の感謝祭 -正式名はロ・ディフィス豊穣祭と呼ばれる- は1年に一度ある豊作を祈る感謝祭である。西暦21年からのこの街の恒例行事であり200年以上もこの街で親しまれている祭である。
「寝坊癖のあるディールちゃんがこんなに朝早く起きて来るからびっくりしちゃったよ~。」
フィン・ルベル・ロールさん -私が住ませてもらっている家の主人でありこの街の責任者の孫である- は冗談半分でを込めてそう言った。反論出来ないのが悔しい。
「こんな時まで寝坊する人じゃありませんから!」
「そうかい そうかい せっかくの感謝祭だ。仕事は明日に回してもいいから今日は楽しんでおいで。」
「ありがとうございます!」
今日はこの言葉に甘えさせてもらおう。玄関を開けて空を仰ぐ。
「今日も空は晴天だな~」
やはり いつもと変わらない日常が待っている。
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