δ団地霊δ

『窓』

妻「………でね、そのオトコが“ニヤッ”て笑ったの！気持ち悪くない？」

「うん……そのガス会社の人、大丈夫かなぁ」

妻「てかさ、“地縛霊”ってその場から動けないんじゃなかった？」

「多分…でも、ソイツは自由に団地から行き来してるよね」

妻「あ～気持ち悪い」

「とりあえず寝るか…」

妻「うん」

そう言って、私と妻は寝床についた……。

夜中、私は妻の唸り声で目が覚めた。

妻「ん～……ん～……」

「……どうした？…大丈夫か？」

妻「……アツイ……アツイ……｣

「暑いのか？」

妻「うん……窓開ける」

妻は、寝室の窓を開けようと起きた。

｢うん……いや、窓開けちゃダメだ｣

その時、私はなんとも言えない胸騒ぎがして窓を開けさせるのをやめさせた。

妻「だって暑いし……窓…開ける」

「そんなに暑くないって！てか、今開けたらダメだって！」

妻「イヤだ……開ける…」

「ダメだって!！やめろって!！」

私は、力づくで窓を開けようとする妻をベットに寝かせた。

妻「……アツイ……」

「ごめんな……我慢してな……」

その後、なんとか妻が寝てくれたので私もそのまま寝ました。