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そんな風に想像してしまうくらい、彼はその子と気が合った。
さすがに本当に泊まり込むのは気が引けたが、猫の世話をエニシダさんに任せるわけにもいかないのは事実なので、あれ以来わたしは毎日暇を見つけては彼の家にせっせと通う羽目になっていた。
ある日、玄関で何度かチャイムを鳴らしても全然反応がない。珍しい、留守かな?とか、もしかしたら猫の様子が急変して病院に連れて行ってくれてるのかも…、とか考えると不安になり、ともかく連絡を取らないと。とスマホを取り出した瞬間バイブレータが振動しだした。
『よかった、携帯になんとか手が届いて。悪いけど、自分で開けて入ってきて。合鍵持ってきてるでしょ?』
そう、実はわたしは既に合鍵を渡されている。僕が外にいる時に何かあったり、部屋に入れなかったら困るでしょうとか言われてぽんと手渡されてその時は正直困惑したが。
「外にいるって言ったって。縁田さん、ほとんど外出しないじゃないですか。こんなんなくても、何とかなるんじゃないかな」
あんまりよく知りもしない相手にこんなもの渡すとか。いくら何でも無防備じゃないかな、と思って謹んでお返ししようとしたけどそこは頑として譲らない。
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