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踏切から50メートル離れる
キッカリ50メートルだ
この日まで何度も測ったんだ
村井材木店のシャッターの前
井と材の文字の間
相変わらずこの時間
この通りは人気は無い
僕は
紙袋から学生時代愛用していた
スニーカーを取り出す
そしてこんな時
脱いだ革靴をどこに揃えるものなのか
疑問が浮かんだ
ここ?
それとも踏切の前?
僕が今立っているのはビルの屋上ではなく
材木店のシャッターの前だし
僕が飛び込むのは青空じゃなくて
このねっとりとした夏の夜の踏切だ
取り敢えず足元に揃えた
ボロボロの革靴をみていると
自然とそれが僕自信に重なって
涙が零れた
磨り減ったんだ
もう前に進めなくなるくらい
僕は自殺を決行した
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