4人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
『白樹《はくじゅ》の夢』
私は同じ夢を何度も見る。
白い何も無い空間の中に、上の方が生えた逆さまの大きな木だけがある。
木はとても大きいから根のところが見えない。
夢の中は不思議な感じがして、だけど居心地が良い。
そこで何をするわけでも無く、ただ突っ立っている。
そんな夢。
目が覚めた時によく頭がボーっとするから、覚えてないってだけで、本当はもっと何かしてるかもしれないけれど。
そして、この夢を見た日は必ず、良い事が1つはある。
無くしたものが見つかったり、仕事の商談が上手くいったりなどだ。
だから、私はこの夢の事を『良い事予知夢』と呼んでいる。
『良い事予知夢』は気紛れで、3日続けて見る事もあれば、一ヶ月見ない時もあった。
でも、『良い事』を『予知』するのには体力を使うのか、3日続けて見た時には何故か運動したわけでも無いのにほぼ全身筋肉痛になったりした。
「今日で何日目だろう…。」
ここ最近は『良い事予知夢』を何日も続けて見ている。
確か、これで5日目だ。
だから、筋肉痛に加え、腰痛もあれば、寝ているのにクマが酷く、肌荒れしている。
それでも休む訳にはいかないし見てる日は良い事があるのだから、と頑張って仕事に向かう。
もしかしたら今日の良い事は商談が上手くいくことで、給料が上がるかもしれないから、というのが本音なのだけれど。
最初のコメントを投稿しよう!