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幸恵はすぐにスマホを確認しました。
手には汗がにじみ出ています。
スマホの画面に映し出された一枚の写真。
そこに写っていたのはーー。
……幸恵の振り返ろうとしている横顔と、窓にかけられたカーテン。
たった、それだけでした。
「なんだ。びっくりした」
幽霊が写っているのかと思った幸恵は胸をなで下ろしました。
どうやら、スマホに幽霊を写す機能は無いようです。
それとも、カメラがカーテンの柄を顔だと誤認したのかもしれません。
しかし、そこでふと思いました。
私が顔を背けた時にシャッターが切れたということは、私の顔は一人として認識されていないのではないか。
ーーなのにシャッターが切れた。
それはつまり、今までは二人ではなく、三人だとmonoが認識していたとしたら……?
恐ろしい想像が幸恵を襲いました。
そんなバカな、と思いながらも確かめないことには気になって眠れそうにありません。
カメラの誤認を防ぐため、幸恵はまずカーテンを開けました。真っ暗な闇がガラスの向こうに見えます。
そうしたところで、またmonoに頼みました。
「ハイ、mono。二人映ったら写真を撮って」
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