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「まあまあ、皆さん。皆さんは何かしら個性があっていいじゃないですか」 「なによ、突然」 「暑いからこそ海水浴とかが出来る。梅雨や台風の雨は水瓶を潤す。暑いからこその美味しい食べ物がある。 そして、寒いからこそ出来るウィンタースポーツがある。雪は春に雪解け水になって田んぼを潤す。寒いからこその美味しい食べ物がある。 春は生命の息吹の時。花は咲き乱れて、人々の心を癒す、満たす。 皆さんは素晴らしい個性を持っています!なにも恥じることは無いのです!」 そう言ってから、秋穂は表情に影を落とした 「それに比べて私は…なんて個性のないっ…」 「そ、そんなことないぞ!えーとな、秋は美味しい食べ物が沢山ある!秋しか食べられないぞ!アレだ!ほら!松茸とか、秋刀魚とか」 「こ、紅葉とか綺麗だし」 「秋は虫の音色も聞けるのだ」 3人は全力で秋穂を元気づけた 「あー!俺様もちっちぇーことで落ち込んでいられないな!やっと来た俺様の季節!暴れてやるぜ」 夏生は椅子の上でホーズをつくった カフェの店長は、そんな毎度毎度な風景を見て「四季の妖精これでいいのか…」と、大きなため息をついていた
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