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と抱きしめられる。
驚いていると、抱きしめているツインテールの小女の後ろから大勢の女子生徒がぞくぞくと集まってくる。
「ええ~……」
抱きしめられている少女――彰ははあきらかに困惑し始める。
その表情は明らかに家と違う。ただのイケメンボーイッシュ少女である。
「おはようございます!彰姉さま!」
「今日も美しい瞳です……っ」
「離れていた一ヶ月はとても寂しゅうございましたわ……」
次々とお嬢様が口早にお嬢様言葉を紡ぎだす。
彰は自分より低い少女たちを見て「ああ~……」と何かを話し出そうとする。
するとシン……ッと静かになった。
彰の頬から冷たい雫が一筋。
「お、おはよう。みんな」
きゃあああああああああ――っっ!!
悲鳴に似たような歓喜の叫びが彰の周りを包み込む。
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