00:昔々

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00:昔々

「昔々小さな島に小さな青い屋根のお家がありました。 そこには一人の青年が住んでいて、海味のアイスを売っていたそうです。 そのアイスは魔法のアイスと呼ばれていて、食べた者に幸福を与えるんだとか。 ……そう。そんなアイスを作り上げられる彼は、魔法使い。その島で唯一の魔法使いだったのです」 「ママ?魔法使いは、本当にこの世界にいるの?」 「ふふふ。それはどうかしらね。信じるか、信じないか、それは奏音(かなと)次第なのよ」 「ふーん。でも、その魔法使いが本当にいるなら、俺は会いに行ってみたいな。それでね!魔法を教わるんだ!俺も海のアイスが作れるように!」 「それはいいわね。……さぁ、もう寝る時間よ。 魔法使いに会えるよう、思いながら眠るといいわ」 「うん!おやすみ、ママ」 「おやすみ、奏音」
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