3.照りつける太陽

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 スニーカーの底から伝う砂浜の優しい感触。  潮風が鼻をくすぐる。まさに“海の匂い”だ。  グッと背伸びをし雲一つない空を仰ぐ格好になると、ビカビカした夏の太陽の光が目を突き刺した。  ──瞬間。  眩しさに目を細めるも、突如として痛烈な眩暈に襲われた。 (──…あれ……?)  グラッとする頭を押さえながら、感じるのはグニャリとする足場。 (……ヤバ……なに急に……クラクラする)  夏の運動中に味わった事のある、極度の眩暈。  確かに汗もいっぱいかいたし、持参した水も飲み干したばかりだった。  熱中症という言葉が脳をかすめ、僕はフラフラとした足取りで海の家へと歩を進める。  今までのそれが無自覚だったのか、少しの息苦しさまでも感じ始めていた。  すると──。
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