2068年7月

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私たちはそれから零善と2時間ほど一緒にいた。 子育ての本は少し読んではいたが、実際に子供と接すると得たはずの知識はどこかへ行ってしまう。 その分、ここにあったタブレットには助けられた。わからないと思うことが的確に細かくまとめられている。何よりわかりやすい。説明する事柄に対して、映像を使ったり、文を使うなど適した伝え方をしてくれる。 一つ心配なのは夫のことだ。夫は子供が生まれれば自分も面倒を見ると言ってくれていた。しかし、さっきの様子を見る限り期待は出来なそうだ。結局私に全て任せてきそうだ。 時代が変われど男が子育てをするのは少数派であって、結局いつになっても子育てというものは女がやるしかないのだろうか。 これからの子育てが、また少し不安になった。
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