2068年7月

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2068年7月13日 インターホンが鳴った。画面に笑顔の佐藤と野崎が映る。 私はドアを開けた。 「お久しぶりです、奥様。今日は…旦那様もご一緒とのことで」 「ええ、夫もあなた方の話に興味を持ったので」 「それは良かった。こちらが言うのもなんですが、私ども少し怪しいでしょう?奥様はやる気でも旦那様が疑って参加しないという人も多くて」 「その場合、奥様だけで参加するんですけどね」 確かに私もまだ少し疑っている。 「どうでしょう、こちらで旦那様を交えて説明してもよろしいのですが、一度私どもの研究所に来てみるというのは」 私はチラリと夫を見た。 「そうですね、説明より見た方がわかりやすいと思うので、ぜひ連れて行ってもらえますか」 「はい、かしこまりました」
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