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「次はこちらの部屋になります」
先ほどの真っ白な部屋と違い、イメージ通りの研究所というような部屋だった。
白衣姿の人が何人もいる。
「こちらでは、お子様のクローンを作り、育てる部屋となります」
野崎はまた手元のタブレットを操作する。
大きな試験管の前に来た。試験管の中には裸の10歳くらいの子供がいた。
「この試験管には成長促進剤が入っております。面会の日に合わせ、お子様を成長させます」
「ちなみに、ご両親の理想のお子様の性格形成のために、少し成長させてはこちらの心理学者が勉強などを見ます。もちろん、その内容は資料にして報告させていただきます」
「凄いな」
夫は試験管に近づいた。子供はうっすらと目を開け、また閉じた。
「苦しくは、ないんですか?」
「こちらですか?ええ、液体の中とは言え、睡眠状態のような感じになっております」
「そう、ですか」
私は試験管を触った。私の子も、この中に…。
「どうでしょう。外からとはなりますが、学者と子供の学習の様子を見てみませんか?」
「ええ、ぜひ」
「こちらへ」
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