1.ほぼ∞回目+1回目

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1.ほぼ∞回目+1回目

 目の前に天使様が現われた。 「貴方は死にました。産まれて死ぬまで、十一年と一六四日と言った所ですね。不当に殺された事を考慮し、貴方が誰かを殺したいのであれば、代りに殺してあげましょう」  あたしが、あいつに襲われた時、恐怖で頭が一杯だった。あんな恐い想いをまたする事が有ったら……と考えただけで心臓がバクバクする。もし、一つだけ良い事が有るとすれば、その恐怖のおかげで、死ぬまでに、どんな酷い事をされ、どんな苦しい想いをしたか、ほとんど覚えていない事だ。  でも、今は怒りがこみあげる。生きている内は一度も感じた事が無いほどの激しい怒り。このメラメラと燃える想いを誰かにぶつけたくて仕方ない。  成りたかった大人の自分になるチャンスを奪われた。  友達に会える事さえ無くなった。  憧れていた男子に告白する事も出来なくなった。  沢山の事を諦めねばならない。 「あたしを殺したヤツを殺して!!」
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