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プハッ
「はぁ はぁ はぁ……」
「遠野くん!戻ったか!どうだった?」
突然、遠野の意識が戻ると、角倉はよろめく遠野のカラダを支えた。
「はぁ はぁ はぁ……か、彼女の名前は千春。どうやら聖川女学園の生徒では……ない……ようです……」
「そ、そうか……で?聖川女学園の学生じゃないとしたら、どこの学生なんだ?」
「そ、それもよくわかりませんが、彼女の着ていた制服はブレザーでした」
「なるほど……聖川女学園の制服はセーラー服だ……」
「はい……も、もう一度ダイブします」
ダイブとはつまり、死者の記憶に潜ることだ。
「連続で大丈夫か?」
「はい……早くしないと……鮮度が……記憶の鮮度が落ちますので……」
「わかった。 やってくれ」
「はい……」
言うと、遠野はすぐにまた千春の遺体の顔に自分の顔を近づけ、ダイブした。
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