おっさんズ

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この公園は駅と住宅街の間にあるので、駅までの通り道として、多くの人が横切っていく。 そのせいか、頻繁に会う人達がいる。 私は彼らのことを「常連さん」と呼んでいる。 *常連さんその1 ボケ―っと、相棒のリクガメ・ヴェアを眺めていると、 「今日もカメさん、元気かー」 と声をかけられる。 退職後、家にいても邪魔者扱いされるから図書館に行くという男性。 手には、奥さんが用意してくれる水筒を持っている。 「夕方までに戻ればいいんだ」 そう言って、ヴェアを眺めては「大きくなったなぁ」と言って公園を素通りしていく。 *常連さんその2 「こんにちは、カメさんは?」と声をかけられる。 身体が大きく、いつも動物キャラクターのTシャツを着ている男性。 夏になってからレンジャーみたいなモスグリーンの帽子を被っている。けっこうおシャレな人なのだと思う。 声をかける割には、ヴェアが草を食む姿を見ると「良く食べるなぁ」と感心してすぐに行ってしまう。 *常連さんその3 午後12時頃に、たばこを吸いながらゆっくりやって来る男性。 特に話しかけては来ないので、会うとお互い丁寧に会釈する。 時々「カメは?」と聞かれるので、指をさすと納得したような、安心したような仕草で通りすぎていく。 最近常連さんが増えつつある。 彼らがどこに住んでいて、何という名前なのか、知らない。 少し気になる「おっさんズ」なのだ。
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