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その日の夕暮れ時、少年は公園にベンチにいた。
私は少年の隣に座った。
「最近、先生とよく会うね」
少年が私の方を見て微笑んだ。
「最近、あなたの事が気になっちゃって仕方がないの」
怪訝な表情のした少年に、フッと笑ってしまった。
「探しもの、見つかった?」
少年は遠くを見て、押し黙った。
「どこにもいない」
「誰かを探してるの?」
意地悪な私は、検討のついている事を敢えて尋ねた。
少年は、きっと死んだ母親や祖母を探してる。
けれど、少年から返って来た言葉は予想よりも少し違っていた。
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