第二夜 疑問

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 目を開けたら、何もなかった。  一面の白。真っ白。あぁ、夢だ。昨日と同じだもんな。これは夢。  上半身起こして、立ち上がってみる。やっぱり同じ景色。  昨日みたいに、何となく歩こうかな。もしかしたら、あのお姉さんいるかも?  思ったとおり。あのお姉さんだ。不思議な髪の色した僕より背の高いお姉さん。……僕が低いだけかもしれないけど。 「あら?また会ったわね」 「今日も何してるの?」 「何もしてない。何でここにいるのか分からないもん。私にも」 「一人でここにいるの?」 「そうなのかな?でも、あなたと会う前の記憶はないわ」 「なんか聞いていい?」 「いいわよ。なーんでも」 「お姉さん、変わった髪の色してるよね。気になってた」 「ああ……。お気に入りなのよねー。この青い灰色というか何というか」 「お姉さん、家族は?」 「……私にも産みの親はいると思う。覚えてないけど」 「覚えてないの?」 「だって、一緒にいるのなんてほんの一瞬だもの」 「変なの」 「そればっかりよねあなた……」 「じゃあ何の食べ物が好き?」 「うーん……。あ!あれは好きだったかなぁ?ちょっとコリコリしたいいやつ」 「コリコリ?何それ」 「名前分かんない。忘れた」 「海と山どっちが好き?」 「何なのよ。その質問……。山かな?暮らしていけるから」 「うーん……。虫多くて嫌だなー」 「怖くないよ。そしたら私が食べちゃうもん」 「んー……。」 「そんなに悩む?美味しいのになー」 「えーと、僕が聞きたいのは、そんなんじゃないんだ」 「分かってる」 「私が誰か、当ててよ」  目が覚めた。疲れたー。朝だけど。  なんか妙にリアル。質感とか、声とか。まだ残ってる。  今日、また会えるかな?
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