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視線は痴漢の日から
毎朝、電車に乗ると感じるようになった
その視線は前より
ねっとりとしていて気持ち悪い
だけど
その視線は電車から会社に向かうまでだった
朝だけ我慢すれば大丈夫だ
だから
少し安心してたんだ
今日は仕事が山積みで残業だ
もくもくと仕事をこなす
秋月には早く帰れと言ったんだが
先輩より先に帰れないだと
本当は早く帰って欲しかった
だけど
秋月は仕事が早いから
仕事がどんどん片付き助かった
仕事も終わり
秋月と一緒に駅まで向かう
俺秋月と二人きりになるの初めてかも
なに話せばいいんだ
気まずい
そんな中
沈黙を破ったのは秋月だった
大:八木先輩って
女性にも男性にも、もてますよね
静:そんなことない
てか男性ってなんだよ
秋月の方がもてるだろ
大:もてませんよ
俺と秋月は
たどたどしく会話を続け
駅まで着く
静:じゃあお疲れ様
大:はい、お疲れ様です
また…
秋月はいつもの笑顔でそう言う
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