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「マコトー、朝だけど、学校遅刻するんだけど、起きてくれない?」
サキの声、いつも通りの少しイラついたような、けれど優しい声。
いつも通りではないのは、何故かマコトの家にいて、モーニングコールを敢行していることくらいだろうか。
正直目が覚めた瞬間飛び上がるところだった、何も無いようにゆっくりと起き上がるが、心臓は今にも破裂しそうなほど鼓動する。
「…おはようサキ、なんでいるん…」
なんとか落ち着いて出した声は滑稽で、なんとなく恥ずかしくなってしまう。
「なんでって言われても…今日は早く目が覚めちゃって、準備も終わったしどうしようかと思ってとりあえずゴミ捨てに行ったらマコトのお母さんに会ったから、まぁ私もなんでこんなことしてるのかよくわかんないよ」
淡々と言葉を紡いでいるのが自分のベッドの前だと思うと未だに信じられないが、どうやら母が仕向けたということらしい。
「…断っていいんだぞ?こんな時間に俺なんか起こしに来なくとも、というか学校もわざわざ合わせて行かなくても、ちゃんと行くからさ、心配するなよ」
彼女の前では、彼女の前だけでは、少しくらいカッコつけておきたいもので、醜い姿はなるべく見せたくないもので、くだらないカッコつけをしてしまうのだ。そういうお歳頃なのだ。
「1人で言ったら寂しそうな顔するくせに」
まぁ見抜かれてるんだが
「…っうるっさいなぁもう着替えるから出てった出てった」
「はいはい早くしてね、ご飯できてるんだから冷める前に食べないとだよ?」
さっさと出ていくサキの声がドアの向こうから聞こえてくる、お前は親か!?とツッコミたくなるがなんとなく夫婦生活のように感じてどうしても頬が緩む、こんな顔絶対に見せられたもんじゃない
なんやかんやで着替えて顔を洗い、歯を磨く。
適当に学校の準備を終わらせ、リビングに向かった
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