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「ま、まだ、帰らないで?
今泉さんーーーううん、譲治さん。」
顔を真っ赤にして、うつむき、抱き付いてくる。
俺をどうしたいんだ、この娘は?
「新城さん、とりあえず、湿布を貼るから、離れてくれ。」
抱き締めて押し倒したい気持ちを圧し殺し、そう告げる。
「加奈子 って呼んで。
お願い。」
「わ、分かったから。
加奈子さん、手当てさせてくれ。」
「うん、でも、恥ずかしい。」
何が恥ずかしいんだ?
今現在のこの状況の方が、よっぽど恥ずかしいような気がするが。
「だって、ストッキングが、、」
はい?
あー、そうか。
ストッキングをはいているから、脱がなければ湿布を貼れない訳だ。
「じゃ、俺は向こうを向いているから準備してくれ?
それとも、トイレにでも籠っていた方が良いか?」
「向こうを向いてて下さい。
良いって言うまで振り向かないで下さいね!」
「ああ、分かった。」
後ろの方から、ガサゴソと衣擦れらしい音する。
うーん、大丈夫か、俺?
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