番外編 俺の彼女

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俺の部屋に連れてきてしまった。 ご飯を作ってくれると言うが、捻挫した足に悪いと困るのでなるべく座っててもらい、コンビニで弁当を買ってきて食べた。 「せっかく譲治さんのお部屋に来たのに、ご飯も作れなくてごめんなさい。」 「足に悪いから、動き回るな。 第一、鍋や調味料もろくな物がないぞ。」 「普段はどうしているんですか?」 「外食やコンビニだな。」 「足が治ったら、何か作りますね。 好きなものは何ですか? 何が食べたいですか?」 、、、ポケットに入ったままの避妊用品が意識される。 好きで、食べたいのは、、、。 「あら、もう、こんな時間! 母親に電話するって言ってたんです。 ちょっと失礼して、かけちゃいますね。」 「あ、ああ。 俺、風呂入ってくるからゆっくり電話しな。」 母親か。 俺の事、言ってあるのかな? 部屋に連れてきてしまって、バレたら悪い印象抱くよな、きっと。 せめて自重して、彼女の事を大切にしなければ。 風呂場で一人、タメ息をついた。
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