439人が本棚に入れています
本棚に追加
昨夜は、さっさと眠ってしまった。
シャワーを浴びたがる彼女を足に悪いから、と宥め止めさせた。
風呂上がりの魅力に勝てる自信はなかったからな。
勿論、布団は別々だ。
来客用の布団があって良かった。
来客と言っても、たまに母親が来るだけだがな。
翌朝は仕事だったので、彼女にシャワーを使ってもらっている間にコンビニでパン等を仕入れに出掛けた。
バタバタした朝なので、シャワー上がりの魅力にノックアウトされる暇はなかった。(ほんのちょっとしかな)
俺の車に乗せ、会社へと行く。
こんな時、同じ職場なのは便利だな。
捻挫は随分と良くなってきたようで、もう、無理しなければ大丈夫そうだ。
でも念のためと、ペッタンコな靴を選んでいたようだった。
「じゃ、無理するなよ?」
「はい。
では、お昼に会いましょうね。」
おい、俺の袖を放してくれなきゃ行けないんだが。
本当に、いちいち可愛い事をする。
そんな、捨てられた仔犬みたいな顔するなよ。
「ん。
仕事するぞ。」
軽く頭を撫でてやり、踵を返した。
すぐ側の部署で仕事するんだから、すぐ会えるんだけどな。
何だろう、この、後ろ髪引かれる感情は。
女々しい奴だな。
さあ、仕事だ、仕事だ!!
最初のコメントを投稿しよう!