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昼メシを一緒に食おうと思ったが、仕事が立て込んでて時間がずれ込んだ。
なので、メールで先に食ってるように知らせておいた。
30分も過ぎた頃、社員食堂へと行ってみると、加奈子の向い側に、昨日のヒョロンがいた。
「お待たせ。」
難しい顔をしていたのに、俺を視認すると、パッと表情が華やいだ。
「お疲れ様です!」
彼女の隣に座り、ヒョロンを見る。
「こちらは?
昨日の方ですよね?」
奴はちょっとたじろいでいる。
「昨日のお詫びに食事をおごってくれるって言うの。
でも、ぶつかったのはお互い様だから、ご辞退させていただいてた所なのよ。
譲治さん、Bランチで良かったですか?
私、持ってくるから座ってて。」
俺が返事をする間も無く、取りに行ってしまった。
よっぽど、このヒョロンのとのやり取りに辟易していたらしい。
「あなた、今泉さんですよね?
新城さんとお付き合いされてるんですか?」
真っ直ぐ見つめてくる。
「ああ、そうだ。
君の名前は?」
「棚橋徹です。
僕は、新城加奈子さんの事が好きです。」
キッパリ言いきってくれたが、それは俺じゃなく、本人の加奈子に言うべき言葉なんじゃないか?
まあ、こいつの目は嫌いじゃないな。
ヒョロいがな。
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