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とにかく、早く帰りたくて、無言で車に乗り込む。
昨日から俺の部屋にお泊まりしているので、彼女の部屋に寄らなくても困りはしないだろう。
避妊用品も、部屋の引き出しに用意されている。
彼女の、この潤んだ瞳と、ほのかに香るフェロモンのような体臭。
これはもう、今晩決めなきゃ、男が廃るってもんだろう。
彼女、経験はあるのか?
初めてだったら、優しくできるだろうか?
大丈夫か、俺?!
心臓があり得ない程に早く打っている。
駐車場に停め、二人で車から降りる。
なるべく優しく腰を抱き、俺の部屋へと向かう。
潤んだ瞳が俺を見詰める。
俺は、鍵を開けるのももどかしげに、、、。
ん?!
今、俺、鍵開けてないよな?!
そっとドアを開け、玄関の三和土を見る。
「おふくろ、、、。」
何で今なんだ!!
世界を呪った瞬間だった。
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