番外編 俺の彼女

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「え? あんた、お母さんに今から帰れって言うの? そんな薄情な子に育てた覚えはないよ。 あんたは、お母さんを追い出したいのかい? カナちゃん、こんな男のどこが良いのさ!」 いや、布団が2組しか無いって言っただけだろう? 帰れだとか、追い出すだとか一言も言ってないぞ。 げんなりしておふくろを見る。 ざっとストーカーの事を話しておいたので、加奈子が泊まる事には異存は無いようだった。 と言うか、嫁認定して、もう2度と帰さないぞ、位の気合いが感じられ、はっきり言って不気味だ。 「じゃあ、3人で寝ましょう!」 「3人でって、布団は2組しか無いんだぞ。」 「カナちゃんを挟んで川の字で寝れば大丈夫よ!」 何が大丈夫だ! 「ひとつはベッドだぞ。 川の字は無理だろう。」 「あら、、、。 じゃあ、あんた車で寝る?」 車で、か、、、。 疲れは取れないが仕方が無いかな。 「あの、私がホテルに行きましょうか?」 「却下!」 「あら、ダメよ!!」 すかさず、おふくろと俺の反対にあってしまう。 困った顔した加奈子はこう言った。 「では、私の部屋からお布団持ってきましょうか?」 、、、。 まあ、無難な提案だな。 これで、一人ひとつの寝具で寝る事ができた。
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