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風呂からあがって、俺の部屋に行く。
着替えは持って来てたが、加奈子に見られたくない物がないか、事前にチェックしようと思ったのだ。
ドアを開けて入る。
・・・・・?
「おふくろ~~~!!」
つい、うなるように言って、脱力した。
ここに帰るのは久し振りだった。
おふくろが時々掃除をしてくれてるのも知ってた。
『ちょっと模様替えするから』
そう言ってたような気もする。
まあ、大して必要の無いものしか置いてないので、好きにしろ、と返事をしたのだが。
その結果、俺のベッドが消えており、床に布団が敷かれていた。
それも、二組。
ご丁寧にピッタリとくっつけて。
これじゃあ、新婚さんの寝室だろう。
俺に彼女の事を襲えと煽っているも同然だろうが。
置かれているタンスも増え、床面積が狭くなっていたが、できる限り布団の距離を離そうとした。
「譲治さん、ここにいるの?」
開けっ放しだったドアから加奈子が声をかけ、覗いていた。
「お母さんが部屋に行っておいでって場所を教えてくれたんだけど、、、
何してるの?」
「あ、ああ。
部屋が狭くて、布団敷いたらもう、いっぱいだな。
やっぱり、客間に寝た方が良いんじゃないか?」
「一緒に寝るのはダメ?
譲治さんがダメって言うなら、寂しいけど独りぼっちで寝ます。」
うう、そんなに寂しそうな顔するなよ。
あー、もう!!
「分かった、一緒に寝よう。」
華奢な体を抱き締め、そう言ってしまった。
「はい!!」
嬉しそうな加奈子。
明日こそは俺のモノにするからな!!
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