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「あんた、誰だ?!」
加奈子の留守の部屋に入り込んでいた男を詰問する。
「加奈子ちゃんが無事だったようで良かった。
では、私はこれで失礼しますよ。」
そう言って、男が去っていく。
部屋の奥にあるベランダのカーテンの向こうへ。
「おい!
待て!!」
はっと気付き、後を追おうとした。
「イヤ、駄目、行かないで!!」
加奈子がすがり付き止めた。
「怖い!怖い!!怖い!!!」
男を追うよりも、加奈子を安心させなければ。
「ああ、分かった。
大丈夫だ。
俺がいるからな。」
ブルブル震える加奈子を抱き締めなだめる。
「あいつ、誰だ?
知ってる奴か?」
「お、お、お向かいの、、部屋の、人?」
カーテンが引かれていたので窓の外は見えない。
向かいの部屋の人?
まあ、とにかく警察に連絡しなければ。
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