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魔術の難点……それはパーティーを組んだ味方にも魔術が当たるのだ
その衝撃と言ったら酷かった、相当な数の苦情メールが届いたにも関わらず
運営が返した一言はこうだ。「魔法という現象による当然の結果です」
もっと長いのだが、要約するとこうなる
そういった事もありソロは気楽なのだ、誤爆を心配する事もなければ
被害を気にせず作った、極悪魔術だって試し打ちができる
「もう一周……いや、街に戻るか」
集中力が切れた今は、タイムも早くなりそうにも無かったので戻ろうとした
――――ビー、ビー、ビー、――――
「ッ! なんだ……この音っ!」
けたたましいその音に悪態をつく、うるさい、うるさすぎて頭が痛くなる
どう考えても何か異常が起きている
「コールッ! 緊急ログアウト!」
異常を検知した場合、即座に切断されるはずなのだが
されなかった場合を考慮した切断方法
その筈なのにいつまで経ってもログアウトできない
あまりの頭痛に膝を折る、ガラスにヒビが入るような音を、聞き分けれたのは
たまたまだろう、そちらに目を向けると、空間が裂けていた
まるで深遠を覗き込んだように真っ黒だ、どこかに続いてるような気もするし
どこにも続いていないような気がする
「ッ! バグに巻き込まれたってか!? 笑えねぇ!」
まるで最初から存在していなかったかのように、景色が割れていく
オレは最後まで見る事ができずに、意識を失っていく…………
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