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暗いだけの夜が幾つか過ぎた頃、急に光の線が生じ、広がった。扉が開いたのだ。
扉の外はやけに明るく、どうやら昼間のようだった。昼間に会うなんて初めてだ。
私を見下ろす旦那様は満面の笑みを浮かべていた。久しぶりにお会いするからか、一際上機嫌といったご様子だ。
「いやあ、本当によかったよ!こんなに嬉しいことはない!」
笑顔の旦那様は「よかった」と「嬉しい」を繰り返した後、私に触れる事なく扉から離れて行ってしまった。
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