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「え?え?優里香ちゃんの約束って?え?え?」
私がうなだれている横で、隣の先輩も私と晃さんを交互に見つめた。
やっぱり、敏腕弁護士なんて嘘よ。
こんな仕打ちひどい!
涙目でキッと晃さんを睨みつける。
「ああ、最近わかったんだど、遠い親戚だったんだ。俺たち。親族の集まりで会ったんだよな?」
急に話を振られ、私は戸惑いながらも、話を合わせるように頷いた。
「なんだ親戚なんですか?」
「そう、優里香ちゃんは妹みたいなものかな。今日は祖母のお見舞いに行くんだよ」
さすが弁護士……口から出まかせばかり……。
おっと、出まかせを言う弁護士なんてダメじゃない。
自分の中で一人でいろいろツッコミながら、晃さんの隣で曖昧に微笑んでいた。
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