愛って何ですか?

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そしてあれよあれよと、私は高級そうなお店に放り込まれ、たくさんの人に取り囲まれた。 あーでもない、こーでもないと私の意志など、全く気にしないといった人々に言われるがままに、ドレスを着て、化粧を施され、髪もセットされた。 こんなに化粧をしたのは、生まれて初めてで、鏡の中に映った私は、自分で言うのは恥ずかしいが、いつもの私より、数倍華やかで、多少はキレイになった気がした。 でも……このドレスは……。 ボルドーのシックなワンピースは、いつも隠すようにしていた体のラインが出るタイプのもので、かなり恥ずかしい。 「あの……やっぱり……」 「このドレスは着られない」そう言おうとしたところに、晃さんが言葉を挟んできて私は言葉を止めた。 「お姫ちゃん、すごくかわいいよ」 晃さんが、口笛をふきながら冷やかすように言って、私は更に恥ずかしくなって俯いた。 「あの……晃さん、私やっぱりこんなドレスは着られないです……」 泣きそうになりながら言った私の言葉に、晃さんはジッと私を見据えた。
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