強引な副社長との政略結婚は甘すぎます

出会いはどうであれ、幸せを

「なんかこんな状況なのに、考え事してただろ？余裕だなって」
少しムスッとして言った翔太郎さんの言葉に、私は動きを止めて翔太郎さんの顔をチラリと見た。

「だって……翔太郎さん、初めて会った時私みたいな子供には興味が無いっていったから……私なんかじゃ……その気にならないだろうって思ってて……」

嫌だ！これじゃあ、逆に誘ってるみたいじゃない！
その事が引っかかってるのバレちゃう！

「えっと……あの、嫌、そうじゃなくて……」
どうやって否定していいかわからず、私はしどろもどろに言葉を続きけた。

「本当にそんな事思ってる？」
組み敷かれた状態で、急にトーンの低くなった声に、驚いて私は翔太郎さんを見た。