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「翔太郎、もうその辺にしとけよ。仮にもお前の未来の嫁だぞ」
「わかってるよ。だからこんなにかわいがってるだろ?」
その言葉に、晃さんは諦めたようにため息をついて、「かわいがってるね……」と呟くと、ヒラヒラと手を振った。
「後は、お二人さんで話し合いな」
「え!ちょっと晃さん??待って!こんな奴と二人にしないで!」
追いすがった私は、またもや何かに引っ張られドンと固い物に頭をぶつけた。
「また明日な。晃」
その固い物が翔太郎の胸板だとわかったのは、後ろから回された翔太郎の腕がギュッと私を抱きしめたからだった。
「イヤー!!」
ジタバタと暴れる私を、悪魔の様な微笑みで見下ろした翔太郎は、
「諦めろ。親孝行だと思え」
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