645人が本棚に入れています
本棚に追加
/130ページ
「話をしよう」
急にそんな大人な対応しないでよ。私が一人子供みたいに駄々をこねてるみたいじゃない……。
わかったと返事をすることはどうしてもできず、私は無言で手をひかれるまま翔太郎についてリビングへと戻った。
先ほどのソファに座ると、翔太郎は少し考えるような表情をした後、私をみた。
「なあ、いつの先祖の話か知ってる?」
話をしようと言われて、結婚の話だとばかり思っていた私は、急に振られた話にびっくりして翔太郎を見た。
「いつのって……?」
「ああ、どうして俺たちがこんなことになっているか」
「聞いてません」
素直に答えると、翔太郎は立ち上がり綺麗なキッチンへ行くと冷蔵庫からミネラルウォーターを持って戻ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!