お姫様じゃない!

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「まだ少しお前の誕生日までには時間がある。それまでにもう一度考えて欲しい」 さっきまでとはうって変わって、真剣な瞳をむける翔太郎に、私はうっと言葉を詰まらせた。 「これは契約だ。とりあえず半年。それでもいい。お前の誕生日の日に結婚することが第一だから」 そう言う事なの?呪いって、とりあえずで大丈夫なの? 釈然としない思いでいっぱいだったが、社員を思い頭を下げる翔太郎に、少し心が動かされた。 「考えて……みます」 ぼそぼそと呟いた私に、翔太郎は「ありがとう」と頭を下げた。 なに、やっぱり副社長なんだな。 そう思った自分を後悔するのは、それからすぐだった。
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