プロローグ

6/7
前へ
/247ページ
次へ
 ただ自分を捨てた主人の元に戻って来る人形……という話ではあまり怖くないと感じるだろう。  だがランダムに、見境無しに自分のスマートフォンに急に『メリーさん』から電話がかかってきた場合、それはとてつもない恐怖に襲われるのは間違いない。  こうして赤の他人の元にやって来ると言うことで、恐怖心を高まらせ、自身の知名度を上げる。  それは何者でもない『メリーさん自身』がそう広めたからだ。  ここまで話せば分かるだろうか。  そう――都市伝説はただのホラ話ではないのだ、と。  こうして私達が日常生活を送っている間にも、彼らは今もひっそりと活動をしているかもしれない。  だが――もし遭遇してしまったとしても対処の仕様はある。  それは元ネタを知っていればいいだけの話。  馬鹿正直に間に受けなくてもいいのだ。
/247ページ

最初のコメントを投稿しよう!

51人が本棚に入れています
本棚に追加