犬系男子

8/8

109人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
「先輩、もう一杯どうですか?」 ボトルを傾けてワインを注ごうとするのに、 「もういいから。そろそろ帰らないと、電車が……」 手でグラスに蓋をするようにかぶせると、 「……まだ、来たばかりじゃないですか…だから、もう少し付き合ってください……」 上目に見られて、仕方なく手をどかす。 ……子犬みたいにつぶらな瞳なのに、ふいにドキッとするほど艶っぽい眼差しをする。 そんな風にも思うのは、きっとお酒に酔ってきたからだとも感じながら、彼から視線をはずした……。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

109人が本棚に入れています
本棚に追加