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「先輩、もう一杯どうですか?」
ボトルを傾けてワインを注ごうとするのに、
「もういいから。そろそろ帰らないと、電車が……」
手でグラスに蓋をするようにかぶせると、
「……まだ、来たばかりじゃないですか…だから、もう少し付き合ってください……」
上目に見られて、仕方なく手をどかす。
……子犬みたいにつぶらな瞳なのに、ふいにドキッとするほど艶っぽい眼差しをする。
そんな風にも思うのは、きっとお酒に酔ってきたからだとも感じながら、彼から視線をはずした……。
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