気付いた時には

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玄関で挿入するなど智也ともしたことが無かったが、井伏が慣れているのか小柄だったのが良かったのか特に苦も無く一度目の熱を放出することができた。  そうしてそのままベッドの上で二回目に突入し、次の日は井伏の部屋から一緒にバイト先へ向かった。    そして今に至るまで半年前から月に数度井伏と関係を持った。  殆どが井伏が誘ってきたらそれに乗るような関係で、鍋島から誘ったことはなかった。  彼女たちは鍋島を自慢の彼氏だと喜んでいるが、智也や井伏と寝ていることを知らない。  智也は鍋島が女と付き合っていることを知りながらも関係を持っているが、井伏とまで関係があることを知らない。  井伏だけが鍋島が女と付き合いながら友人とも関係を持ち、バイト先の先輩とも関係を持っているという事を知っている。  殆どが井伏の家でだったが数度鍋島の自宅でも抱いたことがあった。  その時にはいつ智也が訪ねてくるか、井伏のことを見られたらなんと説明しようかなどと考えながら抱いていたせいか、いつもよりも荒い抱き方になってしまう。  井伏曰くその荒々しい抱き方も気持ちい良いとのことらしいが。  鍋島は自分がろくでもない人間だとわかっている。  彼女たちのことは好きだし、今まで付き合った子の中にこの子となら家庭を築いてもいいと思える子もいた。  智也は友人として大切で、その延長線上で体の関係を持っているが今更彼との関係を解消することは出来ないところまで智也に嵌っている自分がいることも分かっていた。  気兼ねなく欲を解消できるだけの存在の井伏との空間はとても楽で、彼女や智也が付けたキスマークを発見しては笑っている始末だ。  井伏の体にも鍋島がつけた覚えのないキスマークがたまにあるので、お互い様なのだろう。     
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