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「おい……」
「鍋島は足りたわけ?……俺はまだまだ足りないんだけど?」
見た目だって体つきだって自分と同じ男であるはずなのにたまに智也が醸し出す雰囲気はそれを職業としているような女性特有の色気がにじみ出ていた。
ごくりと思わずつばを飲み込めば、その様子がおかしいのか智也は笑っていた。その振動がつながっている鍋島にもダイレクトに伝わってきて、力を失った分身がまた力を漲らせるのも時間の問題だ。
「明日片付け手伝えよ」
「分かってる」
足だけでなく両手も鍋島へと巻きつけてきた智也の腰を抱え、そのまま二階の自室へ移動する。
途中鍋島が階段を上る動きで出さずに中で達した智也は自室に着くころには息も絶え絶えになっていた。
「へばってるところ悪いけど、まだまだ俺満足できないから」
「あー俺早まったかも」
智也の体内から抜け出し、ベッドに下ろすと今まで自分が入っていた熱い体内を指でかき回す。
わざと智也の弱点を逸らして指を動かせば、焦れた彼は自ら腰を動かし鍋島に弱点を暴かせた。
「お願いっ、もう……」
「俺のが欲しい?」
「欲しいっ、なべしまぁ……」
自分ほどではないが智也も女に不自由はしないであろう見た目をしている。そんな男が自らに懇願し解放を求める姿は鍋島の心にあった感情を穏やかにさせたのだった。
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