矢吹良介の告白

2/5
前へ
/26ページ
次へ
「とりあえず好きなとこ挙げるから。…まず、かわいい。そして、頭がいい。あと、髪きれい。優しい。一緒にいて楽しい。正義感が強い。…あと、今日知ったけど、抱き心地がいい。最高」 「変態」 「なんでもはっきり言うとこも好きだよ。…なんかさ、よく、…1年のときから好きでした!とか言うじゃん。…俺さ、気付いたらもう好きだったんだけど、いつから好きなんだろうね。…記憶にある限りで最初に好きだなって思ったのは、小学校の掃除してるときなんだけど。すごい楽しそうに掃除してて、なんかめっちゃきらきらしてたの。かわいいなぁって思った。それから、勝手に目が追うから…たっくんもやよいちゃんのことが好きだって気付いちゃって…そのときは」 「え、待って。なにそれ。知らないんだけど」 「…俺は、その時は見てるだけで良かったんだけど、たっくんはそれも許せなかったみたいで…」 「わ、私のせいでいじめられてたの!?」 「ちょ、離れないで。あと大きい声出さないで」 「あ、ご、ごめん…」 「…いじめのきっかけはそうだったのかも。でもたっくん以外は対象は誰でもよかったんだと思うよ。…ま、やよいちゃんがかばったせいでエスカレートした感はあったよね~…ていうか、この話は今どうでもいいんだけど」 「…ごめん…私、全然気付かなくて…」 「うん。言ってないからね」 「…なんでやられっぱなしで腹立たないんだろうって思ってた」     
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加