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私は、小学4年生で転校した。
3年生の時に両親が離婚したから。
母と話した当時の事を幼い頃の記憶をほとんど持っていない今でも覚えている。
「陽菜ちゃん、離婚って分かる?」
「うーーん?何となくね。分かるよ?」
「そう。家族がねバラバラに住むようになる事なの。ママね、パパと離婚するの。」
「え?じゃあパパと一緒に住めないの?」
「陽菜ちゃんは、どうしたい?パパとママ、どっちと一緒が良い?」
「分からないよ。イヤだ。」
「でもママね、決めたから。陽菜ちゃんも考えててね。」
突然、母が出かけるからついてきてって言った時から少し予感はあった。
母は、私を連れて出掛けることなど
ほとんど無いから。
そして、連れて行かれた夜の公園の駐車場で切り出された話がこれだった。
この時の事を何度も思い出す。
私は、返事が出来なかった事を覚えている。
しかし、母の中ではこの時すでに私を、そして私の兄弟をどうするのか答えは決まっていたのだろう。
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