第一話

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「良かったぁ」 思わずふふ、と笑ってしまう。 「は?なに?キモい」 「ちょっと!キモい言うな!蓮とまた、普通に話せて良かったって思ってるのっ!」 言いながら、正直すぎたかな、とちょっと恥ずかしくなる。 「も、もしかしたら私、蓮に嫌われちゃったのかなって思ってたんだから!」 「は?」 「だって!廊下で会っても目逸らされるし、教科書借りにいってもふらーとどっか行っちゃうし……!」 「……」 「ちょっと、なにか言ってよ!」 万桜がせっつくと、蓮は、ふっと呆れたように息を溢す。 「……それ、お前の勘違いじゃね?」 ――なっ!!! なんですとっ!勘違いだったの!?
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