第二話

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今日も一日、無事に終わりました。 と、思ったら。 「万桜、今日、委員会だよね?」 SHR終わりに声をかけてきた碧くんの言葉で、万桜は現実を思い出したのです。 「わ、忘れてた……」 「俺、今日予定ないから終わるの待ってるよ」 「えっ!」 碧くんと、ばちっと視線がぶつかる。 「……」 「……」 ――は、恥ずかしいっ!!!!! あれから、いつもどおり、休み時間の度に碧くんは万桜の席に来てくれたけど、なんだかお互い恥ずかしくって、ときどきこうして無言になってしまう。 ――うぅうっ!!! また思い出しちゃったよぉっ! 万桜、愛してる。万桜、愛してるって……!(言われてません) 「えっと……ごめん、な」 「えっ?」 碧くんの声のトーンが下がった気がして、万桜は心配になる。 「あんなこと言われて、嫌だったよな?」 「――なっ!!!」 「俺、本当にかっこ悪――」 「そんなことないっ!!!!!」 思ったよりも大きな声を出してしまい、咄嗟に、万桜は口元を押える。 だけど、ちゃんと伝えないと。 ちゃんと、伝えたい。 「嬉しかったよ、すごく」 すごく、すごく嬉しかったのだ。 「本当に?」 「うん。碧くんにあんなに好きって言ってもらって、嬉しくないわけないじゃん!」 かああああ、と顔が熱くなる。 だけど、私の本気の気持ちが伝わって欲しいから、頑張って目を逸らさないようにする。 「万桜」 「はい」 「キスしていい?」
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