第二話

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ガッシャーーーンッと、突然、大きな音。 同じクラスのテニス部の女の子が、ラケットを派手に落としていた。 「ご、ごめんなさいっ!ど、どうぞお構いなく続けてください!」 と、ラケットを回収すると、ぴゅうーと教室を出て行った。 「……」 「……」 「じゃぁ、待ってるから」 「うん、ありがとう」 万桜は一人、委員会の行われる二年B組の教室に向かう。 「……ふぅ」 ドドド、ドドド、ドドドドドドドドドッ!!!!! ドドド、ドドド、ドドドドドドドッ!!!!! ――う、う、 「うわぁあああっ……!」 万桜は、廊下で胸を押えて、蹲った。 心臓が、さっきからもの凄い音で鳴っている。 ――キ、キス、するかと思った……!!!
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