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ガッシャーーーンッと、突然、大きな音。
同じクラスのテニス部の女の子が、ラケットを派手に落としていた。
「ご、ごめんなさいっ!ど、どうぞお構いなく続けてください!」
と、ラケットを回収すると、ぴゅうーと教室を出て行った。
「……」
「……」
「じゃぁ、待ってるから」
「うん、ありがとう」
万桜は一人、委員会の行われる二年B組の教室に向かう。
「……ふぅ」
ドドド、ドドド、ドドドドドドドドドッ!!!!!
ドドド、ドドド、ドドドドドドドッ!!!!!
――う、う、
「うわぁあああっ……!」
万桜は、廊下で胸を押えて、蹲った。
心臓が、さっきからもの凄い音で鳴っている。
――キ、キス、するかと思った……!!!
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