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――す、鋭いっ!!!
そう。
まさに、その通りなのだ。
「ぺ、ペアリングしようって、言われた」
「えっ!!!」
俯きながらも、チラ、とりーちゃんを見ると、りーちゃんまで恥ずかしそうに頬を赤く染めている。
「えーと、碧くんから?万桜にペアリングしようって?」
――うぅ、恥ずかしい……。
こくこくっ、と頷く。
「はぁー」
りーちゃんはため息を吐いたかと思うと、
「万桜」
今度は一転、真剣な表情で見つめてくる。
――な、なに?
「碧くんのこと」
「……う、うん」
万桜は、ごくり、と唾をのむ。
「絶対、逃がしちゃ駄目だよ」
――は、はい!?
「碧くんみたいな良い男が、万桜を好きで、あげく自分からペアリングしようて言ってくるなんて奇跡以外のなんでもないよ。万桜、自分の顔、鏡で見てみ。碧くんと全然釣り合ってないでしょ?もうさ、手縛ってでも、洗脳してでも一生引き留めておかないと!」
――り、りーちゃん……なんか悪口混じってるし、怖いよ……。
でも、確かにそうかも。
碧くんの優しさにどっぷり甘えてたけど、これって本当に奇跡みたいなもので、当たり前じゃないんだよね。
少しでも碧くんに釣り合えるように、それから、もっと好きになってもらえるように、私もちゃんと努力しなくちゃ。
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