プロローグ

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キモチワルイ。 目の前のうじゃうじゃしたものに、そんな気持ちを抱く。 カマキリのような姿に、黒い瘴気のようなものが纏われている。 こいつに対して、あだ名をつけ始めたのはいつだったか。 (あやかし)という名の名前を。 私は、剣を構えた。 チャキン… 静かな音を立てる私の愛剣。 妖は、吠える。 グオオオオオオォォ!! 「…うるさいわよ」 ギュオオオオォォ!! 愛剣が青い光を放つ。 ソードスキル 単発技 《Epee d'eau》 直訳で水剣。 妖は、魔法を繰り出す。 第1段階《Flammes be l'odscurite》 直訳で闇の炎。 ……第1段階。 これは圧勝だろうし、もしかしたら周りのものに影響があるかもしれないな。 炎と水がぶつかり合う。 だか、もちろん水が押している。 ドドドーーーーーーーーーン!!! 水の力によって周りのものがだんだん消滅していく。 ……ごめんなさい。 でも、助けてあげたんだから安いもんよね。 「…じゃあね、キモチワルイ妖さん」
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