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「ファノーラ、ウォーターボールじゃあなくて、ウォーターアローにしたらどうだ?」
「何で?お父様」
「ファノーラは、ボールとアローどっちがあたった時に痛い?」
「アローだよ。あっ!そう言うことか!」
周りを警戒していたお兄ちゃんが、急に殺気を放つ。
「何か出てくるよ!ファノーラは、下がってて今度は、僕が!!」
草むらからすごい勢いで出て来たのは、ゴブリン3匹
「お兄ちゃん、1匹任せて!!」
「うん。先に手前のをよろしく」
「水の精霊レイよ 水の矢飛ばせ ウォーターアロー」
たくさんの水の矢が音を立てて飛んで行く。手前のゴブリンが倒れ、後ろに走っていたゴブリンが転けた。
やばっ!!! 威力間違えて横のゴブリンまで倒しちゃた……
転けたゴブリンを空かせず、お兄ちゃんが剣できる。お兄ちゃんの駆け出してから剣できるまでがまるで素人では無いかのようだった。
「お兄ちゃん、ごめん。威力間違えちゃった………」
「いいよ。ファノーラのおかげで助かったから」
「さぁ、2人とも行くぞ!」
「「はーい」」
森に入ってからは、時間がゆっくりになったみたい。 まだまだ、お兄ちゃんも私も元気いっぱいです!
私たちが通った後ろから、私たちを眺めていた1匹のウルフ。正確には、ウルフに乗った精霊だ。
「あの子、精霊が見えるか?なら、俺たちを助けてくれるかもしれね!?」
そして、私たちの後を追うのでした。
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