ファノーラの誕生日

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ユリスさんが開けた部屋は、5人が入るには、少し狭いくらいの広さだった。部屋の中心には、水晶玉があった。大きさは、直径15センチほどだった。 「さぁ、ファノーラ様この水晶玉に両手を置いてください。赤色なら火、青色なら水、黄緑色なら風、水色なら氷、緑色なら樹、黄色なら雷、紫色なら闇、金色なら光という感じです」 緊張する…… よし、黄緑色か青色になーれ!! 私は、ゆっくり両手を置いた。輝いた色は………強い白色。どの属性でも無い色…… 何となく予想してたけどね。 「そんな!!どうなってるの!?ユリスさん」 「はっ、はい。ファノーラ様は、多くの魔力はあります。ですが、属性が無いのです。つまり、魔法道具は扱えますが自ら魔法は使えない……かと………」 「大丈夫だよ、お母様。色が無いけど、それは、何色にもなるという事でしょ!」 「そうね………ファノーラ」 「そうだな!ファノーラ。これから、エイデンと一緒に練習しよう!!」 やっと、魔法の練習だぁー!!もっと毎日が楽しくなりそう!でも……お父様とお母様の不安は、どうやったら無くなるかな? 「よろしくお願いします。お父様、お兄ちゃん!!」 私達がいる部屋のドアのすき間から金色の光を纏う小人のような人が覗いていた。白い羽を動かして………
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