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「こいつらの仲間じゃないってならお前は何を為に来たんだ。」
「俺は人を集めているんだ。」
「人を集めて・・、傭兵団でも創ろってのか。」
「・・兵士を集めているのだが、金の為だけに戦う人間は必要ない。」
「じゃあ何の為に戦う人間が要るんだ。」
「理想の国の為に。」
その言葉に更ににくにくしげな目付きとなった男は、
「はっ、そんな奴なら沢山いるだろうよ、あそこにな。」
と復古派の馬車が組み立てた陣地を指した。
この会話をよそにして、もう一人の撫で肩の男はてきばきと指示をして、荷車から荷を降ろさせて火を熾し大鍋をそこにかけていた。穀類が入っているらしい麻袋も荷の中にあるので、炊き出しも行うつもりなのだろう。
それらの指示が一段落したのか、頭の後ろにすっと立った男は柔和な口調で、
「お話はこの農奴頭からあったと思いますが、当農園ではこれ以上の人員を受け入れは出来かねます。」
「この御仁はオオクボ様のミタカ荘の奴らとは別口の来園だそうだ。」
「左様ですか。しかしその出で立ち、商人とも思えませんが。」
「理想に燃える兵士を御所望だそうだ。」
頭の揶揄に妙な顔をした撫で肩の男だが思案げになって問うてきた。
「団員募集中の傭兵団の方ですか・・。」
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